火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第45号 平成28年6月3日16時00分 福岡管区気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 5月30日から6月3日15時までの阿蘇山の活動状況をお知らせします 。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 中岳第一火口では、噴火は観測されていません。 遠望観測では、白色の噴煙が最高で火口縁上400mまで上がりました。 5月30日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は 、1日あたり1200トン(前回5月23日2500トン)と多い状態でし た。 2日に実施した現地調査では、前回(5月24日)に引き続き、中岳第一 火口内に灰色の湯だまり、ごく小規模な土砂噴出、火口底に高温の噴気孔を 確認しました。 火山性微動の振幅は、本日(3日)7時頃からやや大きな状態で推移して います。孤立型微動はやや多く、火山性地震は少ない状態でした。 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。 4月14日以降、「平成28年(2016年)熊本地震」による活発な地 震活動が続いていますが、阿蘇山の火山活動には、この地震活動に伴う特段 の変化はみられません。 中岳第一火口では、時々小規模な噴火が発生していることから、今後も火 口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、6日(月)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>