火山名 浅間山 火山の状況に関する解説情報 第45号
平成28年6月3日16時00分 気象庁地震火山部

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 5月30日から6月3日15時までの浅間山の活動状況をお知らせします
。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 火山活動はやや活発な状態で経過しています。

 2015年6月19日に山頂火口でごく小規模な噴火が発生した後は、噴
火は観測されていません。
 2日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あ
たり200トン(前回:5月12日90トン)とやや少ない状態でした。
 今期間、噴煙の状況は、概ね200メートル以下で推移しています。

 2015年4月下旬頃から増加している山頂直下のごく浅いところを震源
とする体に感じない火山性地震は、今期間やや多い状態で経過しています。

 火山性地震、火山性微動の発生回数は以下のとおりです(速報値を含む)
。
                火山性地震  火山性微動
 5月30日           63回     5回
   31日           48回     0回
 6月 1日           62回     3回
     2日           56回     3回
    3日(15時まで)    13回     0回

 塩野山の傾斜計では、2015年6月上旬頃から北西上がりの緩やかな変
化が12月頃にかけてみられました。その後は、わずかな北北東上がりの変
化がみられています。

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね2キロメートルの範囲では弾道を描いて飛散する大きな噴石
に警戒してください。
 登山者等は地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでく
ださい。
 また、風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してくださ
い。

  次の火山の状況に関する解説情報は、6日(月)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>