火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第36号
平成28年5月2日16時00分 福岡管区気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 4月28日から5月2日15時までの阿蘇山の活動状況をお知らせします
。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 中岳第一火口では、5月1日05時45分にごく小規模な噴火が発生し、
灰白色の噴煙が最高で火口縁上300mまで上がりました。中岳第一火口で
噴火が発生したのは4月16日以来です。その後、噴火は観測されていませ
ん。

 4月30日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は
1日あたり2400トン(前回4月22日2400トン)と多い状態でした
。

 火山性微動の振幅は、4月30日17時28分頃から大きな状態になりま
した。

 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。

 4月14日以降、熊本県から大分県にかけて活発な地震活動(平成28年
(2016年)熊本地震)が続いていますが、これに伴う阿蘇山の火山活動
に特段の変化はみられません。

 中岳第一火口では、時々小規模な噴火が発生していることから、今後も火
口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、6日(金)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>