火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第26号
平成28年5月2日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 4月28日から5月2日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。

 昭和火口では、爆発的噴火が4回発生しました。噴煙の高さが3000m
を超える噴火は4回発生し、5月1日15時36分の爆発的噴火では、多量
の噴煙が火口縁上4100mまで上がりました。昭和火口で噴煙の高さが4
000mを超える噴火が発生したのは、2015年5月21日以来です。4
月28日23時16分と4月30日09時25分の爆発的噴火では火砕流が
発生し、それぞれ南東方向と東方向に約500m流下しました。弾道を描い
て飛散する大きな噴石は最大4合目(昭和火口より800から1300m)
まで達しました。

 南岳山頂火口では、5月1日16時27分に噴火が発生し、やや多量の噴
煙が火口縁上3500mまで上がりました。南岳山頂火口で噴煙の高さが3
000mを超える噴火が発生したのは、2009年10月3日以来です。

 火山性地震、火山性微動は少ない状態で経過しました。

 4月28日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のと
おりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあ
ります。

              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
   4月28日         7回     3回     1回
     29日        23回     4回     1回
     30日         9回     9回     1回
   5月 1日        21回     5回     1回
      2日(15時まで) 18回    16回     0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、6日(金)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>