火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第33号
平成28年4月22日16時00分 福岡管区気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 4月18日から22日15時までの阿蘇山の活動状況をお知らせします。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 中岳第一火口では、16日08時30分にごく小規模な噴火が発生し18
時15分まで継続しました。乳白色の噴煙が最高で火口縁上100mまで上
がりました。中岳第一火口で噴火が発生したのは3月4日以来です。その後
、噴火は観測されていません。

 20日に実施した現地調査では、前回(6日)に引き続き、中岳第一火口
内に湯だまり、ごく小規模な土砂噴出、火口底の南側に高温の噴気孔を確認
しました。

 火山性微動の振幅は、特段大きな変化は認められません。

 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。

 14日以降、熊本県から大分県にかけて活発な地震活動(平成28年(2
016年)熊本地震)が続いていますが、これに伴う阿蘇山の火山活動に特
段の活発化はみられません。
 中岳第一火口では、時々小規模な噴火が発生していることから、今後も火
口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、25日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>