火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第18号
平成28年4月4日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 4月1日から4日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。

 昭和火口では、爆発的噴火が5回発生しました。噴煙の高さが3000m
を超える噴火が3回発生し、1日18時06分の爆発的噴火では多量の噴煙
が火口縁上3500mまで上がりました。弾道を描いて飛散する大きな噴石
は、最大4合目(昭和火口より800から1300m)まで達しました。2
日03時11分の爆発的噴火では、桜島島内の鹿児島市有村町から古里町(
昭和火口から南側約3km)にかけて降ったと推定される最大約2cmの小
さな噴石(火山れき)を確認しました。
 
 南岳山頂火口では、3日06時08分に噴火が発生し、噴煙は火口縁上1
700mまで上がりました。

 火山性地震は少ない状態で経過しました。
 噴火に伴う火山性微動が発生しています。

 1日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あ
たり600トン(前回3月24日100トン)と少ない状況でした。

 4月1日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のとお
りです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあり
ます。

              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
    4月 1日        7回     5回     2回
       2日       15回     3回     2回
       3日       21回    21回     1回 
       4日15時まで   9回     4回     0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、8日(金)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>