火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第3号 平成28年1月8日16時00分 福岡管区気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 1月4日から8日15時までの阿蘇山の活動状況をお知らせします。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 中岳第一火口では、今期間噴火は観測されていません。 遠望観測では、白色の噴煙が最高で火口縁上400mまで上がりました。 火山性微動の振幅は、小さな状態で経過しました。孤立型微動は多く、火 山性地震は少ない状態でした。 7日に気象庁及び京都大学大学院理学研究科附属地球熱学研究施設火山研 究センターが実施した現地調査で、火口周辺に新たに噴石が飛散しているの を確認しました。2015年12月25日04時21分頃に、空振を伴う振 幅のやや大きな火山性微動が発生しており、火口周辺は雲に覆われていたた め確認できませんでしたが、噴火が発生していたものと考えられます。 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千 里を挟む基線で、2015年8月頃からわずかな伸びの傾向が認められてい ましたが、11月頃から停滞しています。 中岳第一火口では、2014年11月以降、活発な火山活動が続いてきた ことから、当分の間は火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があり ます。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、12日(火)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>