火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第101号 平成27年12月7日16時00分 福岡管区気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 1.火山活動の状況 (12月4日から12月7日15時) 中岳第一火口では、本日(7日)08時11分にごく小規模な噴火が発生 し、乳白色の噴煙が火口縁上700mまで上がりました。阿蘇山で噴火が観 測されたのは2015年10月23日以来です。 火山性微動の振幅は、小さな状態で経過していましたが、5日09時頃か らやや大きくなり、本日の噴火後は小さな状態になりました。 4日03時45分に、中岳第一火口付近のごく浅いところを震源とする振 幅の大きな火山性地震が発生し、南阿蘇村中松で震度1を観測しました。火 山性地震により震度1以上を観測したのは、2015年5月8日(震度3) 以来です。その後、火山性地震は少ない状態です。 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千 里を挟む基線で、8月頃からわずかに伸びの傾向が認められていましたが、 11月頃から停滞しています。 中岳第一火口では、昨年(2014年)11月以降、活発な火山活動が続 いてきたことから、当分の間は火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生 する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、11日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>