火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第100号 平成27年12月4日16時00分 福岡管区気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 1.火山活動の状況 (11月30日から12月4日15時) 中岳第一火口では、今期間噴火は観測されていません。 遠望観測では、白色の噴煙が最高で火口縁上400mまで上がりました。 本日(4日)03時45分に、中岳第一火口付近のごく浅いところを震源 とする振幅の大きな火山性地震が発生し、南阿蘇村中松で震度1を観測しま した。地震の前後で、火山性微動の振幅や噴煙、地殻変動等に特段の変化は 認められませんでした。火山性地震により震度1以上を観測したのは、20 15年5月8日(震度3)以来です。 火山性微動の振幅は、小さな状態で経過しました。 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千 里を挟む基線で、8月頃からわずかに伸びの傾向が認められていましたが、 11月頃から停滞しています。 中岳第一火口では、昨年(2014年)11月以降、活発な火山活動が続 いてきたことから、当分の間は火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生 する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、7日(月)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>