火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第88号 平成27年10月23日16時00分 福岡管区気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 1.火山活動の状況 (10月19日から23日15時) 中岳第一火口では、9月14日の噴火以降、連続的な噴火が発生していま す。 本日(23日)、02時59分と06時02分に小規模な噴火が発生しま した。02時59分の噴火では、噴煙が火口縁上1400mまで上がり、火 口周辺に大きな噴石が飛散するのを確認しました。06時02分の噴火では 、噴煙が火口縁上1600mまで上がりました。 本日実施した現地調査では、中岳第一火口の北西から西にかけて、大きな 噴石が飛散しているのを確認しました。 21日に実施した現地調査では、二酸化硫黄放出量は1日あたり300ト ン(前回6日1900トン)と少ない状態でした。 火山性微動の振幅は、19日以降大きな状態で経過しましたが、本日02 時27分に発生したごく小規模な噴火以降は、概ね小さな状態となっていま す。 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千 里を挟む基線で、8月頃からわずかに伸びの傾向が認められます。 阿蘇山では、活発な火山活動が続いており、当分の間は9月14日と同程 度の噴火が発生する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るため注意して ください。 次の火山の状況に関する解説情報は、26日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>