火山名  浅間山  火山の状況に関する解説情報  第81号
平成27年10月16日16時00分  気象庁地震火山部

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(10月12日から10月16日15時までの浅間山の活動状況)

 火山活動はやや活発な状態で経過しています。
 14日に陸上自衛隊東部方面航空隊の協力により実施した上空からの観測
では、引き続き火口底中央部の火孔付近の温度が高く、その周辺に高温領域
が分布しているのが認められました。また、15日に実施した現地調査では
、二酸化硫黄の放出量は1日あたり2000トン(前回:10月8日110
0トン)と多い状態でした。
 6月19日に山頂火口でごく小規模な噴火が発生した以降は、噴火は観測
されていません。
 今期間、噴煙の状況は、火口縁上500メートル以下で推移しています。

 4月下旬頃から山頂直下のごく浅いところを震源とする体に感じない火山
性地震が多い状態が続いています。
 山頂火口では、夜間に高感度カメラで微弱な火映を観測しています。

 火山性地震の発生回数は以下のとおりです(速報値を含む)。
                火山性地震  火山性微動
10月12日           56回     0回
   13日           76回     0回
   14日           63回     0回
   15日           68回     0回
   16日(15時まで)    32回     0回
 
 6月上旬頃から傾斜計のデータに認められていたゆるやかな変化は、7月
下旬頃からは鈍化しながらも継続しています。

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね2キロメートルの範囲では弾道を描いて飛散する大きな噴石
に警戒してください。
 登山者等は地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでく
ださい。
 また、風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してくださ
い。

  次の火山の状況に関する解説情報は、19日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>