火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第71号
平成27年9月7日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
 (9月4日から7日15時)
 阿蘇山では、今期間噴火は観測されていません。

 遠望観測では、白色の噴煙が最高で火口縁上400mまで上がりました。

 4日に実施した現地調査では、141火孔内の湯だまり内にごく小規模な
土砂噴出を確認しました。赤外熱映像装置による観測では、湯だまりの温度
は約80度(前回3日約80度)と高い状態でした。

 火山性微動の振幅は小さな状態となっています。孤立型微動は多い状態で
経過しています。火山性地震は6日から多い状態で経過しています。

 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千
里を挟む基線の伸びは2015年3月頃から停滞しています。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口では、活発な火山活動が続いていることから、中岳第一火口
から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に
警戒してください。火口周辺では強風時に小さな噴石が1kmを超えて降る
ため、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石にも注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、11日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>