火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第104号
平成27年9月1日10時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<噴火警報(噴火警戒レベル4、避難準備)が継続>

1.火山活動の状況
(8月26日から9月1日09時) 
 桜島では、火山活動の高まった状態が継続しています。
  
 昭和火口では、8月29日のごく小規模な噴火以降、噴火は観測されてい
ません。
 南岳山頂火口では、8月30日のごく小規模な噴火以降、噴火は観測され
ていません。

 8月15日から16日にかけての火山活動は、南岳直下にマグマが急激に
貫入して発生したと考えられます。これまでのところ貫入したマグマが火口
近くまでさらに上昇することを示す兆候はみられていません。

 規模の大きな噴火が発生する可能性は8月15日時点に比べて低下してい
ると考えられます。再びマグマ貫入がある場合などには、桜島の火山活動の
活発化は避けられないものとみられます。今後の火山活動に留意し、厳重な
警戒をしてください。

 8月26日以降の火山性地震、火山性微動の回数は以下のとおりです。な
お、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

                火山性地震   火山性微動
   8月26日           4回      0回
     27日           2回      0回
     28日           6回      4回
     29日           7回      5回
     30日           7回      0回
     31日           0回      0回
   9月 1日09時まで      0回      0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から3km以内の有村町及び古里町では、噴火
に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石や火砕流に厳重な警戒(避難準備等
の対応)をしてください。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意して
ください。降雨時には土石流に注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、1日(火)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<噴火警報(噴火警戒レベル4、避難準備)が継続>