火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第64号 平成27年8月14日16時00分 福岡管区気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 1.火山活動の状況 (8月10日から14日15時) 阿蘇山では、今期間噴火は観測されていません。 11日に実施した現地調査では、141火孔内の湯だまり内にごく小規模 な土砂噴出を確認しました。赤外熱映像装置による観測では、湯だまりの温 度は約80度と高い状態でした。141火孔南西側の噴気孔上部の温度は約 70度で、前回(5日約130度)と比較して低下しました。また、141 火孔内の北側に約150度の温度の高い領域を新たに確認しました。 火山性微動の振幅は小さな状態となっています。孤立型微動は多い状態で 経過しています。火山性地震は時々発生しています。 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千 里を挟む基線の伸びは2015年3月頃から停滞しています。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口では、活発な火山活動が続いていることから、中岳第一火口 から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に 警戒してください。火口周辺では強風時に小さな噴石が1kmを超えて降る ため、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石にも注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、17日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>