火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第67号
平成27年8月14日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(8月10日から14日15時)
 桜島では、噴火活動が続いています。
 
 昭和火口では、爆発的噴火が2回発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴
石は最大6合目(昭和火口より300から500m)まで達しました。

 南岳山頂火口では、11日にごく小規模な噴火が発生しました。南岳山頂
火口で噴火を観測したのは、2015年8月3日以来です。

 火山性地震は少ない状態で経過しました。

 地殻変動観測によると、桜島は山体が膨張した状態にあると考えられます
。
 これにより、2012年7月24日及び2013年8月18日以上の多量
の火山灰を噴出する噴火が発生する可能性があります。今後の火山活動に注
意してください。
  
 8月10日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。 
              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 8月10日          3回     0回     0回
   11日          4回     0回     0回
   12日          9回     2回     0回
   13日          1回     1回     1回
   14日(15時まで)   2回     5回     1回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、17日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>