火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第63号
平成27年8月10日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
 (8月7日から8月10日15時)
 阿蘇山では、8日にごく小規模な噴火が発生し、灰白色の噴煙が最高で火
口縁上600mまで上がりました。阿蘇山で噴火が発生したのは5月21日
以来です。

 8日に実施した現地調査では、中岳第一火口の南側でわずかな降灰を確認
しました。中岳第一火口内の状況は噴煙のため不明でした。

 火山性微動の振幅は小さな状態となっています。孤立型微動はやや多い状
態で経過しています。火山性地震は時々発生しています。

 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千
里を挟む基線の伸びは2015年3月頃から停滞しています。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口では、活発な火山活動が続いていることから、中岳第一火口
から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に
警戒してください。火口周辺では強風時に小さな噴石が1kmを超えて降る
ため、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石にも注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、14日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>