火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第61号
平成27年7月24日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(7月21日から24日15時)
 桜島では、噴火活動が続いています。
 
 昭和火口では、ごく小規模な噴火が発生しましたが、爆発的噴火は発生し
ませんでした。また、同火口では、夜間に高感度カメラで明瞭に見える火映
を23日に観測しました。

 南岳山頂火口では、噴火は観測されていません。

 火山性地震は少ない状態で経過しました。

 大隅河川国道事務所の有村観測坑道に設置している伸縮計では、山体の膨
張と考えられる変化が継続しています。
 これにより、2012年7月24日及び2013年8月18日以上の多量
の火山灰を噴出する噴火が発生する可能性があります。今後の火山活動に注
意してください。
  
 7月21日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。 
              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 7月21日         32回    17回     0回 
 7月22日         10回     0回     0回
 7月23日         33回     8回     0回
 7月24日(15時まで)   5回     5回     0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、27日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>