火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第56号 平成27年7月17日16時00分 福岡管区気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 1.火山活動の状況 (7月13日から17日15時) 阿蘇山では、今期間噴火は観測されていません。 遠望観測では、白色の噴煙が最高で火口縁上600mまで上がりました。 15日に実施した現地調査では、141火孔内の一部に湯だまりを確認し ました。赤外熱映像装置による観測では、湯だまりの温度は約80℃と高い 状態でした。 また、二酸化硫黄の放出量は1日あたり1200トン(前回8日1700 トン)と多い状態でした。 火山性微動の振幅は大きな状態が継続していましたが、14日04時頃か ら小さな状態となっています。 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千 里を挟む基線の伸びは2015年3月頃から停滞しています。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口では火山活動が停滞する傾向がみられるものの、活発な火山 活動が続いていることから、中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火 に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。火口周辺では 強風時に小さな噴石が1kmを超えて降るため、風下側では火山灰だけでな く小さな噴石にも注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、21日(火)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>