火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第40号
平成27年5月22日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
 (5月18日から22日15時)
 阿蘇山では20日から21日にかけて、噴火が発生しました。

 遠望観測では20日に乳白色の噴煙が最高で火口縁上400mまで上がり
ました。

 火山性微動の振幅は、概ね大きな状態が継続しましたが21日03時以降
は小さい状態となっています。

 19日から22日にかけて現地調査を実施しました。20日には141火
孔から乳白色の噴煙が火口縁上300mまで上がっているのを確認しました
。二酸化硫黄の放出量は1日あたり1300トン(前回14日900トン)
と多い状態でした。21日は、土砂噴出を確認しました。

 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千
里を挟む基線の伸びは2015年3月頃から停滞しています。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石に警戒してください。火口周辺では強風時に小さな噴石が1k
mを超えて降るため、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石にも注意して
ください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、25日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>