火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第34号 平成27年5月1日16時00分 福岡管区気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 1.火山活動の状況 (4月27日から5月1日15時) 阿蘇山では連続的な噴火活動が続いています。 遠望観測では、4月29日に噴煙が最高で火口縁上1200mまで上がり ました。 4月27日と5月1日に実施した現地調査では、中岳第一火口内の141 火孔の形状に大きな変化はありませんでした。また、火口から灰白色の噴煙 を噴出していました。鳴動および噴石の噴出は確認できませんでした。 27日に実施した降灰の聞き取り調査では、阿蘇山周辺及び北東側の大分 県竹田市付近から南東側の宮崎県高千穂町付近にかけての広い範囲で降灰が 確認されました。 火山性微動の振幅は、概ね大きな状態が継続しています。また、噴火に伴 う空振を時々観測しました。 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千 里を挟む基線の伸びは、2015年3月頃から停滞しています。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石に警戒してください。火口周辺では強風時に小さな噴石が1k mを超えて降るため、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石にも注意して ください。 次の火山の状況に関する解説情報は、8日(金)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>