火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第1号
平成27年1月5日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(平成26年12月29日から平成27年1月5日15時)
 阿蘇山では、活発な噴火活動が続いています。

 遠望観測では、12月31日に噴煙が最高で火口縁上1200メートルま
で上がりました。

 12月30日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり
2400トン(前回12月18日3100トン)と多い状態が継続していま
す。

 中岳第一火口では、夜間に遠望カメラで、赤熱した噴石が火口縁上に上が
っていることを時々確認したほか、火映を時々観測しました。

 火山性微動の振幅は大きい状態が継続し、時々空振を観測しました。

 GNSS連続観測では、一部の基線にわずかな伸びの傾向が認められます
。傾斜計では、特段の変化は認められません。

 12月29日からの火山性地震の回数及び微動積算時間(いずれも速報値
)は以下のとおりです。

              火山性地震    微動積算時間
 12月29日         48回   24時間00分
 12月30日         22回   24時間00分
 12月31日         14回   24時間00分
  1月 1日         19回   24時間00分
  1月 2日          5回   24時間00分
  1月 3日         24回   24時間00分
  1月 4日         14回   24時間00分
  1月 5日(15時まで)   1回   15時間00分

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石に警戒してください。火口周辺では強風時に小さな噴石が1k
mを超えて降るため、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石にも注意して
ください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、9日(金)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>