火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第48号
平成26年11月14日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(11月10日から11月14日15時)
 阿蘇山では、噴火は発生しませんでした。

 遠望観測では、白色の噴煙が火口縁上400mまで上がりました。
 孤立型微動及び火山性地震は多い状態で経過しています。また、火山性微
動の振幅が時々大きくなりました。
 中岳第一火口では、夜間に遠望カメラ(高感度カメラ)で火映を10日か
ら14日にかけて観測しました。また、火口カメラ(阿蘇火山博物館設置)
で夜間に火口内で火炎を10日から11日にかけて観測しました。
 地殻変動観測では、特段の変化は認められません。
 産業技術総合研究所の解析では、10月24日(期間外)に採取した火山
灰の大部分は火口底の堆積物を噴出したものでしたが、9月以前に採取され
たものと比べて新鮮なマグマ粒子を含む物質が多くなっていました。

 11月10日からの孤立型微動、火山性地震の回数(速報値)は以下のと
おりです。

                孤立型微動    火山性地震
  11月10日         432回      86回
  11月11日          691回      77回
  11月12日         498回     127回
  11月13日         728回     115回
  11月14日(15時まで)  446回      28回

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな
噴石に警戒してください。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、17日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>