火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第43号
平成26年10月27日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(10月24日から10月27日15時)
 阿蘇山では、噴火は発生しませんでした。

 遠望観測では、白色の噴煙が火口縁上1000mまで上がりました。
 火山性地震及び孤立型微動の回数が少なく計数されている日もありますが
、火山性微動の振幅が時々大きくなっているため、火山性地震及び孤立型微
動は、多い状態で経過していると推定されます。
 27日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり、26
00トン(前回21日1000トン)と多い状態でした。
 中岳第一火口では、夜間に高感度カメラで火映を時々観測しました。また
、夜間に阿蘇火山博物館設置の火口カメラで火炎を時々観測しました。
 地殻変動観測では、特段の変化は認められません。

 10月24日からの孤立型微動、火山性地震の回数(速報値)は以下のと
おりです。

                孤立型微動    火山性地震
  10月24日                  247回      39回
  10月25日         675回      65回
  10月26日          997回      24回
  10月27日(15時まで)  685回       9回

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな
噴石に警戒してください。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、31日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>