火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第40号
平成26年10月17日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(10月14日から10月17日15時)
 阿蘇山では、噴火は発生しませんでした。

 遠望観測では、白色の噴煙が火口縁上800mまで上がりました。
 15日及び16日に現地調査を実施しました。二酸化硫黄の放出量は1日
あたり、1000トン(前回7日2000トン)と多い状態でした。また、
中岳第一火口の火口中央部噴気孔付近及び南側火口壁付近の温度は高い状態
が続いています。
 孤立型微動及び火山性地震は多い状態で経過しています。また火山性微動
の振幅が時々大きくなりました。
 中岳第一火口では、夜間に高感度カメラで火映を時々観測しました。また
、夜間に阿蘇火山博物館設置の火口カメラで火炎を時々観測しました。
 地殻変動観測では、特段の変化は認められません。

 10月14日からの孤立型微動、火山性地震の回数(速報値)は以下のと
おりです。

                孤立型微動    火山性地震
  10月14日                  711回      92回
  10月15日         685回      83回
  10月16日         580回     120回
  10月17日(15時まで)  319回      34回

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな
噴石に警戒してください。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、20日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>