火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第38号
平成26年10月10日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(10月6日から10月10日15時)
 阿蘇山では、噴火は発生しませんでした。

 遠望観測では、白色の噴煙が火口縁上600mまで上がりました。
 7日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり、200
0トン(前回9月26日1300トン)と多い状態でした。また、8日に実
施した現地調査では、中岳第一火口の火口中央部噴気孔付近及び南側火口壁
付近の温度は高い状態が続いています。
 孤立型微動及び火山性地震は多い状態で経過しています。また火山性微動
の振幅が時々大きくなりました。
 中岳第一火口では、7日及び8日の夜間に高感度カメラで確認できる火映
を観測しました。また、7日から9日にかけて阿蘇火山博物館設置の火口カ
メラで夜間に火炎を観測しました。
 地殻変動観測では、特段の変化は認められません。

 10月6日からの孤立型微動、火山性地震の回数(速報値)は以下のとお
りです。
                孤立型微動    火山性地震
  10月 6日                  555回     128回
  10月 7日         616回     135回
  10月 8日         580回     110回
  10月 9日         576回      88回
  10月10日(15時まで)  398回     100回

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな
噴石に警戒してください。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、14日(火)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>