火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第34号
平成26年9月29日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(9月26日から9月29日15時)
 阿蘇山では、噴火は発生しませんでした。

 遠望観測では、白色の噴煙が火口縁上800mまで上がりました。
26日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の平均放出量は1日あたり、1
300トン(前回8日1200トン)と多い状況でした。また、中岳第一火
口中央部噴気孔及び南側火口壁付近の温度は高い状態が続いています。
 孤立型微動及び火山性地震は多い状態で経過しています。28日には一時
的に火山性微動の振幅が大きくなりました。
 中岳第一火口では、夜間に高感度カメラで確認できる火映を時々観測しま
した。また、阿蘇火山博物館設置の火口カメラで夜間に火炎を時々観測しま
した。
 地殻変動観測では、特段の変化は認められません。

 9月26日からの孤立型微動、火山性地震の回数(速報値)は以下のとお
りです。

                孤立型微動    火山性地震
  9月26日                   626回     144回
  9月27日          500回      69回
  9月28日          551回     112回
  9月29日(15時まで)   499回      75回

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな
噴石に警戒してください。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、10月3日(金)16時頃に発表の
予定です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>