火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第1号
平成26年1月6日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(平成25年12月30日から平成26年1月6日15時)
 桜島では、噴火活動が続いています。
 
 大隅河川国道事務所の有村観測坑道及び京都大学防災研究所のハルタ山観
測総合坑道に設置している傾斜計及び伸縮計では、12月19日頃から山体
の膨張と考えられるわずかな変化が継続していましたが、12月31日以降
は収縮に転じ、1月2日以降は停滞しています。このことから、多量の噴煙
を噴出する噴火が発生する可能性は低くなりました。

 昭和火口では、爆発的噴火は発生しませんでした。ごく小規模な噴火が断
続的に発生しています。また、同火口では12月30日から31日にかけて
夜間に高感度カメラで確認できる程度の微弱な火映を観測しました。
 
 南岳山頂火口では、噴火は発生しませんでした。

 火山性地震は少ない状態で経過しました。噴火に伴う火山性微動が発生し
ています。

 12月30日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値
)は以下のとおりです。
              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 12月30日        10回     0回     0回
 12月31日         2回     0回     0回
  1月 1日         2回     0回     0回
  1月 2日         1回     0回     0回
  1月 3日         0回     0回     0回
  1月 4日        11回     3回     0回
  1月 5日         4回     3回     0回
  1月 6日(15時まで) 12回     1回     0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、10日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>