火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第56号
平成25年7月12日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(7月8日から7月12日15時)
 桜島では、噴火活動が活発な状況となっています。
 昭和火口では、爆発的噴火が17回発生し、弾道を描いて飛散する大きな
噴石が4合目(昭和火口より800から1300m)まで達しました。10
日17時58分及び11日13時06分の爆発的噴火では、やや多量の噴煙
がそれぞれ火口縁上3400mと3000mまで上がりました。また、同火
口では、夜間に高感度カメラで明瞭に見える火映を8日と12日に観測しま
した。

 南岳山頂火口では、噴火は発生しませんでした。

 火山性地震は8日に一時的に増加しましたが、それ以外は少ない状態で経
過しました。噴火に伴う火山性微動が発生しています。

 7月8日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)は
以下のとおりです。
            火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 7月 8日        54回     6回     5回
 7月 9日        30回    14回     4回
 7月10日        40回    29回     5回
 7月11日        21回    15回     3回
 7月12日(15時まで) 12回     4回     0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るおそれがあるため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、16日(火)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>