火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第99号
平成24年11月30日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(11月26日から11月30日15時)
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 昭和火口では、爆発的噴火が10回発生しました。このうち29日03時
58分と05時37分に発生した爆発的噴火では、弾道を描いて飛散する大
きな噴石が3合目(昭和火口より1300から1800m)まで達しました
。30日14時29分の噴火では、ごく小規模な火砕流が昭和火口の東約5
00mまで流下しました。同火口で火砕流が確認されたのは、2012年1
0月7日以来です。
 また、同火口では26日から27日にかけて夜間に高感度カメラで明瞭に
見える火映を観測しました。
 
 南岳山頂火口でも、ごく小規模な噴火が時々発生しています。

 火山性地震は少ない状態です。噴火に伴う火山性微動が発生しています。

 11月26日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値
)は以下のとおりです。
             火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 11月26日        12回     1回     0回
 11月27日         3回     6回     0回
 11月28日        11回     1回     1回
 11月29日        17回    10回     7回
 11月30日(15時まで)  6回     6回     2回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るおそれがあるため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、12月3日(月)16時頃に発表の
予定です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>