火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第64号
平成24年8月3日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(7月30日から8月3日15時)
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 昭和火口では、爆発的噴火が3回発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴
石が5合目(昭和火口より500から800m)まで達しました。
 
 南岳山頂火口では、7月31日にごく小規模な噴火が発生しました。

 31日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の平均放出量は1日あたり5
200トン(前回7月24日、2300トン)と非常に多い状態でした。

 火山性地震は少ない状態です。噴火に伴う火山性微動が発生しています。

 7月30日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。
             火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
  7月30日        49回    51回     0回
  7月31日        48回    20回     2回
  8月 1日        11回     5回     1回
  8月 2日         7回    19回     0回
  8月 3日(15時まで) 10回    21回     0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るおそれがあるため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、6日(月)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>