火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第27号
平成24年3月30日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(3月26日から3月30日15時)
 桜島は、活発な噴火活動が続いています。
 昭和火口では、爆発的噴火が13回発生しました。このうち26日00時
02分と27日21時42分の爆発的噴火では、弾道を描いて飛散する大き
な噴石が3合目(昭和火口より1300から1800m)まで達しました。
また、同火口では28日から29日にかけて夜間に高感度カメラで明瞭に見
える火映を観測しました。

 南岳山頂火口でも、26日と27日にごく小規模な噴火が発生しました。

 28日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の平均放出量は一日あたり2
400トン(前回14日、2400トン)と、多い状態でした。

 火山性地震は少ない状態です。噴火に伴う火山性微動が発生しています。

 3月26日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。
             火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
  3月26日        22回    42回     5回
  3月27日        36回    27回     3回
  3月28日        14回     3回     0回
  3月29日        26回     0回     3回
  3月30日(15時まで) 17回     1回     2回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び遠方でも風に流されて降る小さな噴石(火山れき)に
注意が必要です。
 また、爆発的噴火に伴う大きな空振や、降雨時には土石流に注意が必要で
す。

  次の火山の状況に関する解説情報は、4月2日(月)16時頃に発表の予
定です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>