火山名  霧島山(新燃岳)  火山の状況に関する解説情報  第126号
平成23年11月18日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(11月14日から11月18日15時)
 霧島山(新燃岳)では、9月7日の噴火以降、噴火の発生はありませんで
した。
 火山性地震は、やや多い状態が続いています。また、振幅のごく小さな火
山性微動が17日に1回発生しました。
 遠望観測では、噴煙は白色で最高高度は火口縁上300mでした。
 傾斜計では、火山活動に伴う特段の変化は認められませんでした。
 15日に、海上自衛隊第72航空隊鹿屋航空分遣隊の協力を得て実施した
上空からの調査では、前回(8日)と比較して火口内に蓄積された直径60
0m程度の大きさの溶岩に特段の変化はなく、主に溶岩の北側及び東側から
白色の噴煙が火口縁上50m程度上がっているのを確認しました。また、2
008年8月の噴火時に形成された西側斜面の割れ目からの噴気は確認され
ませんでした。
 
 11月14日からの火山性地震と爆発的噴火の回数(速報値)は以下のと
おりです。
               火山性地震    爆発的噴火
  11月14日         14回       0回
  11月15日         47回       0回
  11月16日         26回       0回
  11月17日         36回       0回
  11月18日(15時まで)  17回       0回

2.防災上の警戒事項等
 新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する
大きな噴石に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び遠方でも風に流されて降る小さな噴石(火山れき)に
注意が必要です。これまでの噴火では、風に流されて直径4cm程度の小さ
な噴石(火山れき)が新燃岳火口から10kmを超えて降りました。
 また、爆発的噴火に伴う大きな空振に注意が必要です。噴火警報等及び霧
島山上空の風情報に注意してください。
 降雨時には泥流や土石流に警戒が必要です。降雨に関する情報に注意して
ください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、21日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>