火山名  霧島山(新燃岳)  火山の状況に関する解説情報  第105号
平成23年9月5日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(9月2日から9月5日15時)
 霧島山(新燃岳)では、8月31日に発生した噴火が、噴火開始時に比べ
て規模は小さくなったものの、本日(5日)15時現在も継続しています。
噴煙は灰白色で、火口縁上概ね200mまで上がり、南から南西方向にかけ
て流れています。
 
 傾斜計では、火山活動による変化は特段認められていません。

 火山性地震は、多い状態が続いています。

 2日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の平均放出量は一日あたり22
00トンと、前回(1日、2000トン)と同様に多い状態でした。

 9月2日からの火山性地震と爆発的噴火の回数(速報値)は以下のとおり
です。

              火山性地震     爆発的噴火
9月 2日         165回        0回
9月 3日         134回        0回
9月 4日         173回        0回
9月 5日(15時まで)  115回        0回
 

2.防災上の警戒事項等
 新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する
大きな噴石に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び遠方でも風に流されて降る小さな噴石(火山れき)に
注意が必要です。これまでの噴火では、風に流されて直径4cm程度の小さ
な噴石(火山れき)が新燃岳火口から10kmを超えて降りました。
 また、爆発的噴火に伴う大きな空振に注意が必要です。噴火警報等及び霧
島山上空の風情報に注意してください。
 降雨時には泥流や土石流に警戒が必要です。降雨に関する情報に注意して
ください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、9日(金)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>