火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第13号 平成23年6月10日16時00分 福岡管区気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 1.火山活動の状況 (6月6日から6月10日15時) 阿蘇山の火山活動は高まった状態が続いています。 中岳第一火口では、ごく小規模な噴火が発生しています。遠望観測では、 灰白色の噴煙が、火口縁上概ね200m上がっていました。 火山性地震は少なく、火山性微動は発生していません。 9日に実施した現地調査では、火口底の湯だまりは一割程度で、火口底中 央付近の最高温度は約160度と前回(5月16日、約370度)と比べて やや低下していました。 6日及び9日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の平均放出量は一日あ たり700から900トン(前回5月20日、800トン)と、4月中旬以 降やや多い状態が続いています。 中岳第一火口の火山活動は高まった状態にあり、中岳第一火口から概ね1 kmの範囲に大きな噴石を飛散させる噴火が発生する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石に警戒が必要です。風下側では降灰及び遠方でも風に流されて 降る小さな噴石に注意が必要です。降雨時には土石流に注意が必要です。 次の火山の状況に関する解説情報は、13日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>