火山名  霧島山(新燃岳)  火山の状況に関する解説情報  第14号
平成23年1月29日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況(1月28日〜1月29日15時)
 霧島山(新燃岳)では、小規模な噴火及び火山性微動が現在も継続してい
ます。
 本日(29日)、噴煙の最高高度は火口縁上500mで雲に入り、東に流
れました。28日12時47分に爆発的噴火が発生しましたが、それ以降爆
発的噴火はありません。

 昨日(28日)23時頃から本日(29日)03時頃まで小さな空振を伴
う火山性地震が多発しました。同時刻頃、遠望カメラでは火映が確認され、
山体が収縮する地殻変動が観測されました。このことから、火口内で噴石を
飛散させるごく小規模な噴火が断続的に発生したものと推定されます。
  
 新燃岳では、火口から概ね2kmの範囲に影響を及ぼす程度の噴火が発生
する可能性があります。

2. 防災上の警戒事項等
 新燃岳から2km程度の範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大き
な噴石等に警戒が必要です。
 これから明日にかけて北西の風が強くなる予想であり、風下側では降灰及
び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必要です。
 降雨時には泥流や土石流に注意が必要です。

 次の火山の状況に関する解説情報は、1月30日(日)16時頃に発表の
予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>