火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第69号
平成21年10月5日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況(10月2日〜10月5日15時)
 南岳山頂火口では、3日16時45分に爆発的噴火が1回発生しました。
噴煙の高さは火口縁上3000mで、噴石は4合目(南岳山頂火口から13
00〜1700m)まで達しました。
 昭和火口では、今期間、爆発的噴火が5回発生し、弾道を描いて飛散する
大きな噴石が最大4合目(昭和火口から800〜1300m)まで達しまし
た。
 火山性地震及び火山性微動は少ない状態です。
 大隅河川国道事務所が有村観測坑道内に設置している傾斜計及び伸縮計の
観測では、3日に発生した南岳山頂火口の爆発的噴火の前までに山体の膨張
を示すわずかな変化が認められました。

 10月2日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。
              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 10月 2日        7回    22回     1回
 10月 3日       21回     2回     1回
 10月 4日       30回     0回     3回
 10月 5日(15時まで) 9回     0回     1回   

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から2km程度の範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必
要です。
 降雨時には土石流に注意が必要です。

 次の火山の状況に関する解説情報は、10月9日(金)16時頃に発表の
予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>