火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第53号
平成21年8月10日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況(8月7日〜8月10日15時)

 昭和火口では、今期間、爆発的噴火が5回発生し、弾道を描いて飛散する
大きな噴石が最大6合目(昭和火口から300〜500m)まで達しました
。
 また、本日(10日)10時36分の噴火では、噴煙が火口縁上1600
mまであがり、昭和火口周辺の東側約500mまで火砕流が流下するのを確
認しました。
 
 火山性地震及び火山性微動は少ない状態が続いています。

 大隅河川国道事務所が有村観測坑道内に設置している傾斜計では、特段の
変化は観測されていません。

 8月7日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)は
以下のとおりです。
 
           火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 8月 7日        9回    31回     1回
 8月 8日       13回    49回     3回
 8月 9日       30回    49回     1回
 8月10日(15時まで)  7回    18回     0回   

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から2km程度の範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必
要です。
 降雨時には土石流に注意が必要です。

 次の火山の状況に関する解説情報は、8月14日(金)16時頃に発表の
予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>