火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第40号 平成21年6月30日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 1.火山活動の状況 昭和火口では、24日から本日(30日)にかけて爆発的噴火が10回発 生するなど噴火活動がやや活発となっています。このうち26日02時22 分と29日23時15分の爆発的噴火では、弾道を描いて飛散する大きな噴 石が5合目(昭和火口から500〜800m)まで達しました。 昭和火口及び南岳山頂火口では、小規模な噴火も時々発生しています。 火山性地震及び火山性微動は少ない状態が続いています。 大隅河川国道事務所が有村観測坑道に設置している傾斜計では、特段の変 化は観測されていません。 国土地理院のGPS観測によると、姶良(あいら)カルデラ(鹿児島湾奥 部)の地下深部へのマグマ注入によると考えられる長期的な膨張は続いてい ますが、桜島直下にマグマが新たに移動したことを示す地殻変動は観測され ていません。 2.防災上の警戒事項等 桜島では、引き続き昭和火口及び南岳山頂火口から1km程度の範囲に大 きな噴石を飛散させる噴火が発生すると予想されますので、これらの火口周 辺では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必 要です。降雨時には土石流に注意が必要です。 火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>