火山名  浅間山  火山の状況に関する解説情報  第131号
平成21年5月3日16時00分  気象庁地震火山部

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況(5月2日〜5月3日15時)
 本日(5月3日)03時20分頃、山頂火口でごく小規模な噴火が発生し
ました。噴煙は火口縁上400mまで上がり、北東に流れました。北東側の
山麓では、降灰は確認されませんでした。噴火の発生は4月30日以来です
。
 今期間、噴煙高度は、火口縁上100〜400mで推移しました。
 2日以降、本日15時までの火山性地震及び火山性微動の回数(速報値)
は以下のとおりです。括弧内は、周期の短い地震の回数です。
             火山性地震   火山性微動
 2日        80回( 7回)       0回
 3日(15時まで) 64回( 3回)     1回

 傾斜計のデータには、火山活動によるとみられる特段の変化は認められま
せん。
 山体周辺のGPS連続観測では、2008年7月初め頃から深部へのマグ
マ貫入を示すわずかな伸びの傾向がみられています。
 火山性地震はやや多い状態が続いています。また、火山ガス放出量、噴煙
の状況から、山頂火口では依然として熱活動の高まった状態が続いていると
考えられます。

2.防災上の警戒事項等
 浅間山では、火口から概ね2kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可
能性がありますので、これらの地域では、弾道を描いて飛散する大きな噴石
に警戒が必要です。
 また、風下側では、降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意が必要で
す。
 火山ガス放出量の多い状態が続いていますので、風下側にあたる登山道等
では、火山ガスに注意が必要です。
 次の火山の状況に関する解説情報は、4日(月)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>