火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第38号
平成21年4月24日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況(4月20日〜24日15時)
 今期間、昭和火口では噴火は発生していません。南岳山頂火口ではごく小
規模な噴火が2回発生しました。

 大隅河川国道事務所が有村観測坑道に設置している傾斜計及び伸縮計の観
測では、山体の膨張と考えられる特段の変化は認められません。

 火山性地震は少ない状態が続いており、火山性微動は観測されていません
。

 これらのことから、昭和火口及び南岳山頂火口から2km程度の範囲に影
響を及ぼす噴火の可能性が低くなったと考えられ、本日(24日)14時0
0分に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火
口周辺規制)に引き下げました。

 4月20日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。

            火山性地震 火山性微動 爆発的噴火
  4月20日        6回    0回    0回
    21日        5回    0回    0回
    22日       14回    0回    0回
    23日       12回    0回    0回
    24日(15時まで) 0回    0回    0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から1km程度の範囲に噴石を飛散させる噴火
は発生すると予想されますので、これらの火口周辺では噴火に伴う弾道を描
いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必
要です。
 降雨時には土石流に注意が必要です。

 火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>