火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第32号
平成21年4月6日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況(4月3日〜6日15時)
 
 昭和火口では、今期間、爆発的噴火が33回発生しました。これらの爆発
的噴火に伴い、弾道を描いて飛散する大きな噴石が最大で4合目(昭和火口
より800から1300m)まで達しました。いずれの爆発的噴火でも火砕
流は発生していません。
 なお、本日(6日)は爆発的噴火は発生していません。

 大隅河川国道事務所が有村観測坑道に設置している傾斜計及び伸縮計の観
測では、山体の膨張と考えられる特段の変化は認められません。

 火山性地震及び火山性微動は、やや多くなっています。

 4月3日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)は
以下のとおりです。
             火山性地震 火山性微動 爆発的噴火
  4月3日         73回   12回   15回
    4日         65回   26回   10回
    5日         41回   33回    8回
    6日(15時まで)     7回   22回    0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から2kmを超えた居住地域近くまでの範囲で
は、大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必
要です。
 降雨時には土石流に注意が必要です。

 次の火山の状況に関する解説情報は、10日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>