火山名 霧島山(新燃岳) 噴火警報(火口周辺) 平成30年3月10日05時05分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <霧島山(新燃岳)の火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)を切替 > 新燃岳では、本日(10日)爆発的噴火が発生し、弾道を描いて飛散する 大きな噴石が1800mまで飛散しました。今後、火山活動がさらに活発化 するおそれがあるため、警戒が必要な範囲を新燃岳火口周辺の概ね3kmか ら概ね4kmに拡大します。 <噴火警戒レベル3(入山規制)が継続> **(本 文)** 1.火山活動の状況及び予報警報事項 新燃岳では、噴火活動が活発化しています。本日(10日)01時54分 と04時27分の爆発的噴火では弾道を描いて飛散する大きな噴石が180 0mまで飛散しました。噴煙は最高で火口縁上4500mまで上がりました 。 地殻変動観測では、昨日(9日)18時頃から新燃岳方向が隆起する傾斜 変動がみられています。 火山性地震は多い状態が続いており、引き続き、前24時間で200回を 超えています。浅いところを震源とする振幅の大きな低周波地震も引き続き 発生しています。 現在、新燃岳の火口内は溶岩で覆われ、火口の北西側の一部では、高温の 溶岩が現在も流出しています。 今後、更に活動が活発になる可能性があります。新燃岳火口から概ね4k mの範囲では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。新燃岳 火口から概ね2kmの範囲では流下する火砕流に警戒してください。 2.対象市町村等 以下の市町村では、火口周辺で警戒をしてください。 宮崎県 :都城市、小林市、えびの市、高原町 鹿児島県:霧島市 3.防災上の警戒事項等 弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概ね4kmまで、火砕流が概 ね2kmまで達する可能性があります。そのため、火口から概ね4kmの範 囲では警戒してください。 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が風に流されて降る おそれがあるため注意してください。 2011年と同様に爆発的噴火に伴う大きな空振による窓ガラスの破損の 可能性がありますので注意してください。 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が、非常に多い状態となることもあり、 風下側では流下する火山ガスに注意するとともに、地元自治体等が発表する 火山ガスの情報にも留意してください。 また、降灰が続いていることから降雨時の土石流にも注意してください。 **(参考:噴火警戒レベルの説明)** 【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。 【レベル4(避難準備)】:警戒が必要な居住地域での避難の準備、要配慮 者の避難等が必要。 【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制 等。状況に応じて要配慮者の避難準備等。 【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。 【レベル1(活火山であることに留意)】:状況に応じて火口内への立入規 制等。 (注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)