火山名 阿蘇山 噴火予報:警報解除
平成29年2月7日14時00分 福岡管区気象台

**(見出し)**

<阿蘇山に噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意):警報
解除を発表>
 火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められなくなりました。
<噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)
に引下げ>

**(本 文)**
1.火山活動の状況及び予報警報事項
 阿蘇山の中岳第一火口では、2016年10月8日に噴火が発生して以降
、噴火は発生していません。
 火山性微動の振幅は、概ね小さな状態で経過しています。
 傾斜計では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。また、GNS
S連続観測では、2016年7月頃から認められていた、草千里深部にある
と考えられているマグマだまりの膨張を示す基線の伸びは、11月中旬以降
は停滞しています。
 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、12月は一日あたり1000から1
700トンでしたが、1月に入り減少し、一日あたり1000トン以下とな
っています。
 1月18日と2月3日に実施した現地調査では、火口内の湯だまりは緑色
で、湯だまりの量は約8割となっており、2016年10月12日の観測と
比べると量は増加していました。

 以上のように、阿蘇山の火山活動は低下しており、火口周辺に影響を及ぼ
す噴火の兆候は認められなくなりました。

 また、定期的に発表していた火山の状況に関する解説情報は終了します。

2.対象市町村等
 以下の市町村では、入山規制などの特段の警戒が必要なくなりました。
  熊本県:阿蘇市、南阿蘇村

3.防災上の警戒事項等
 活火山であることから、火口内では土砂や火山灰が噴出する可能性があり
ます。また、火口付近では火山ガスに注意してください。なお、地元自治体
等が実施している立入規制等に留意してください。

<噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)
に引下げ>

**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(避難準備)】:警戒が必要な居住地域での避難の準備、要配慮
          者の避難等が必要。      
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制
          等。状況に応じて要配慮者の避難準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(活火山であることに留意)】:状況に応じて火口内への立入規
制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)