令和5年3月23日11時00分 福岡管区気象台発表
<阿蘇山に噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意):警報解除を発表>
中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなりました。
<噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引下げ>
火山活動の状況及び予報警報事項
阿蘇山では、火山性微動の振幅が小さくなり、その他の観測データにも活発化を示す変化は認められません。
火山活動が低下していることから、中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなったと考えられます。
対象市町村等
以下の市町村では、入山規制などの特段の警戒が必要なくなりました。
熊本県:阿蘇市、南阿蘇村
防災上の警戒事項等
火口内では、土砂や火山灰が噴出する可能性があります。また、火口付近では火山ガスに注意してください。
地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
令和5年3月23日11時10分 福岡管区気象台発表
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなりました。
火山活動の状況
阿蘇山では、2月19日以降、火山性微動の振幅は中岳西山腹観測点南北動成分の1分間平均振幅で2.5マイクロメートル毎秒を下回り、現在は概ね0.5マイクロメートル毎秒以下と小さな状態で推移しています。
3月20日に実施した現地調査では、中岳第一火口内で白色の噴煙を確認しました。湯だまりの状況は火口内の噴煙のため確認できませんでした。また、3月22日に山麓で実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は500トンで、1月18日以降は1000トン未満と少ない状態で経過しています。
GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千里を挟む基線において、2023年1月頃から縮みの傾向がみられています。
火山性微動の振幅が小さくなり、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も少ない状態となっていることから、中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなったと判断し、本日(23日)11時00分に噴火警報を解除しました。
防災上の警戒事項等
火口内では、土砂や火山灰が噴出する可能性があります。また、火口付近では火山ガスに注意してください。
地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
噴火警報の解除に伴い、今回の一連の火山の状況に関する解説情報の発表はこれで終了します。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。