平成27年09月17日のチリ中部沿岸の地震で発表した津波注意報について

地震の概要

平成27年(2015年)9月17日07時54分、チリ中部沿岸の深さ22kmでMw8.3の地震が発生した。発震機構(気象庁CMT解)は東西方向に圧力軸を持つ逆断層型であった。 (地震の詳細は、平成27年9月地震・火山月報(防災編)を参照)

震源要素
震源時刻(日本時間) 震央地名 緯度 経度 深さ Mw
2015年9月17日 07時54分 チリ中部沿岸 南緯31度34.3分 西経71度40.4分 22km 8.3
震源要素は米国地質調査所(USGS)の Preliminary Determination of Epicenters (PDE) による。 ただしMw は気象庁のCMT解による。


今回の地震の震央分布図
1960年1月1日~2015年9月30日の期間に発生した、M≧5.0、深さ0~200kmの地震を表示している。赤枠は今回の地震を示す。

発表した津波注意報の概要

この地震に対して発表した津波注意報は、以下のとおりである。

発表時刻 概要 発表予報区
9月18日 03時00分 津波注意報発表

北海道太平洋沿岸東部、北海道太平洋沿岸中部、北海道太平洋沿岸西部、青森県日本海沿岸、青森県太平洋沿岸、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、 千葉県九十九里・外房、千葉県内房、東京湾内湾、伊豆諸島、小笠原諸島、相模湾・三浦半島、静岡県、愛知県外海、伊勢・三河湾、三重県南部、和歌山県、徳島県、愛媛県宇和海沿岸、 高知県、大分県瀬戸内海沿岸、大分県豊後水道沿岸、宮崎県、鹿児島県東部、種子島・屋久島地方、奄美群島・トカラ列島、鹿児島県西部、沖縄本島地方、大東島地方、宮古島・八重山地方
津波注意報発表予報区(地図、png形式)
16時40分 津波注意報解除 上記全ての予報区
津波注意報の発表で、黒文字は「津波注意報」のグレードを示す。

津波の観測

各予報区において予測した津波の高さと観測した津波の高さ
津波予報区 予測(津波の高さ) 予報区内で観測した津波の高さの最大
オホーツク海沿岸 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
北海道太平洋沿岸東部 津波注意報(1m) 27cm
北海道太平洋沿岸中部 津波注意報(1m) 0.5m※1
北海道太平洋沿岸西部 津波注意報(1m) 21cm
陸奥湾 津波予報(若干の海面変動) 5cm
青森県日本海沿岸 津波注意報(1m) 観測されず
青森県太平洋沿岸 津波注意報(1m) 27cm
岩手県 津波注意報(1m) 78cm
宮城県 津波注意報(1m) 36cm
福島県 津波注意報(1m) 33cm
茨城県 津波注意報(1m) 0.4m※1
千葉県九十九里・外房 津波注意報(1m) 16cm
千葉県内房 津波注意報(1m) 17cm
東京湾内湾 津波注意報(1m) 7cm
伊豆諸島 津波注意報(1m) 0.5m※1
小笠原諸島 津波注意報(1m) 35cm
相模湾・三浦半島 津波注意報(1m) 14cm
静岡県 津波注意報(1m) 22cm
愛知県外海 津波注意報(1m) 26cm
伊勢・三河湾 津波注意報(1m) 6cm
三重県南部 津波注意報(1m) 25cm
兵庫県瀬戸内海沿岸 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
淡路島南部 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
大阪府 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
和歌山県 津波注意報(1m) 25cm
岡山県 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
広島県 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
香川県 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
愛媛県瀬戸内海沿岸 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
愛媛県宇和海沿岸 津波注意報(1m) 9cm
徳島県 津波注意報(1m) 17cm
高知県 津波注意報(1m) 31cm
山口県瀬戸内海沿岸 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
福岡県瀬戸内海沿岸 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
福岡県日本海沿岸 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
佐賀県北部 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
長崎県西方 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
有明・八代海 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
熊本県天草灘沿岸 津波予報(若干の海面変動) 観測されず
大分県瀬戸内海沿岸 津波注意報(1m) 観測されず
大分県豊後水道沿岸 津波注意報(1m) 7cm
宮崎県 津波注意報(1m) 25cm
鹿児島県東部 津波注意報(1m) 17cm
種子島・屋久島地方 津波注意報(1m) 22cm
奄美群島・トカラ列島 津波注意報(1m) 25cm
鹿児島県西部 津波注意報(1m) 観測されず
沖縄本島地方 津波注意報(1m) 11cm
宮古島・八重山地方 津波注意報(1m) 13cm
大東島地方 津波注意報(1m) 観測されず
黄は「津波注意報」のグレードを示す。
表中の観測値は後日変更される場合がある。
※1 観測単位が0.1mである巨大津波観測計で観測。

詳細は、下記資料をご覧下さい。

各津波観測施設で観測した津波の最大の高さ(津波を観測した地点のみ表示)
津波観測点で観測した津波の最大の高さ
港)は国土交通省港湾局の観測点。

津波観測施設の津波波形
津波観測点で観測した津波
港)は国土交通省港湾局の観測点。

津波予測の評価

 今回の地震は、日本に津波が到達するまでに時間的に余裕があったことから、気象庁及び関係機関が求めたCMT解析結果をもとに津波の数値シミュレーション計算を行った。
 津波の伝播経路上にある海外検潮所(ヒロ、カフルイ、カワイハエ、パペーテ)の観測値と予測値を比較(各地のシミュレーション計算波形と観測波形)したところ、予測した津波の高さよりもやや高い値を観測していた。このため、日本への津波の高さの予測を、検潮所で観測した津波の高さと整合がとれるように1.2倍して、太平洋沿岸全域を対象とした津波注意報を発表した。
 日本の沿岸で観測した津波の高さは、発表した津波注意報の内容と概ね整合し、妥当な予測であった。

各地のシミュレーション計算波形と津波波形図
各地のシミュレーション計算波形と観測波形

検潮所と震央の位置の図
各地の検潮所と震央の位置

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本ページ内の図の作成にはGMT(Generic Mapping Tool[Wessel,P., and W.H.F.Smith, New, improved version of Generic Mapping Tools released, EOS Trans. Amer. Geophys. U., vol.79 (47), pp.579, 1998]) を使用しています。