地震防災対策強化地域判定会会長会見(定例)

 気象庁では、いつ発生してもおかしくない状態にある「東海地震」を予知すべく、東海地域の地震活動や地殻変動等の状況を監視しています。また、これらの状況を定期的に評価するため、地震防災対策強化地域判定会委員打合せ会を毎月開催しています。本資料は本日開催した打合せ会における委員の意見提供等を受けて、現在の状況を取りまとめたものです。

報道発表日

平成21年6月29日

概要

 現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。 

本文

第277回地震防災対策強化地域判定会委員打合せ会記者説明コメント

最近の東海地域とその周辺の地震・地殻活動

 現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。

1.地震活動の状況
 全般的には顕著な地震活動はありません。
 静岡県中西部のフィリピン海プレート内ではマグニチュード3.5以上の地震の発生頻度が引き続き少ない状態が続いています。また、浜名湖周辺のフィリピン海プレート内でも地震の発生頻度が引き続き少ない状態になっています。一方、静岡県中西部の地殻内では地震活動がやや活発な状態が続いています。その他の地域では概ね平常レベルです。
 なお、5月4日から、奈良県で深部低周波地震が発生し、その後、活動域は北東方向へ移動し、愛知県から長野県南部にかけて発生し、6月4日まで継続しました。このような、奈良県から愛知県へ北東方向の移動をともなう類似の活動は、2006年1月にも発生しています。

2.地殻変動の状況
 全般的には注目すべき特別な変化は観測されていません。
 GPS観測及び水準測量の結果では、御前崎の長期的な沈降傾向はこれまでと同様に継続しています。
 なお、上記、深部低周波地震活動と同期して、プレート境界付近における「短期的ゆっくり滑り」に起因すると見られる地殻変動が5月18日頃から22日頃と5月26日頃から6月2日頃にかけて、周辺の歪計等で観測されました。「短期的ゆっくり滑り」に起因する地殻変動が観測されたのは、本年2月中旬以来です。



過去の会長会見(定例)へ->

東海地震に関する基礎知識へ->


問い合わせ先

地震火山部 地震予知情報課
電話:03-3212-8341 (内線)4576

関連資料

Adobe Reader

このサイトには、Adobe社Adobe Readerが必要なページがあります。
お持ちでない方は左のアイコンよりダウンロードをお願いいたします。

このページのトップへ