地球温暖化について
気温の変化
これまでの変化
- 岡山では年平均気温が100年あたり約1.3℃上昇しています。
- 猛暑日や熱帯夜の日数については、1990年代以降の発生数は特に多くなっています。
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細線(黒):各年の平均気温、太線(黒):年平均気温の5年移動平均値、直線(赤、緑、青):長期変化傾向
▲は観測地点の移転を示します。移転による影響を補正しているため、移転以前の値は観測統計値とは異なります。
これからの変化
- いずれのシナリオにおいても21世紀末の岡山の平均気温は上昇し、多くの地域で猛暑日や熱帯夜の日数が増加、冬日の日数が減少すると予測されます。
2℃上昇シナリオによる予測 | 4℃上昇シナリオによる予測 | |
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年平均気温 | 約1.4℃上昇 | 約4.3℃上昇 |
【参考】世界の年平均気温※ | (約1.0℃上昇) | (約3.7℃上昇) |
猛暑日の年間日数 | 約6日増加 | 約32日増加 |
真夏日の年間日数 | 約18日増加 | 約58日増加 |
熱帯夜の年間日数 | 約11日増加 | 約51日増加 |
冬日の年間日数 | 約19日減少 | 約50日減少 |
猛暑日:日最高気温35℃以上、真夏日:日最高気温30℃以上、熱帯夜:日最低気温25℃以上、冬日:日最低気温0℃未満
「これからの変化」とは、21世紀末(2076~2095年の平均)の予測を20世紀末(1980~1999年の平均)と比較したものです。
※ 算出期間が異なることから【参考】としています。世界の年平均気温の算出期間:1986~2005年の平均を基準とした、2081~2100年の平均との差
雨の変化
これまでの変化
- 全国では 、短時間に降る非常に激しい雨(1時間降水量50mm以上)の回数は増加しています。
- なお、中国地方においてはまれな現象なので、統計的に有意な変化傾向は確認できません。
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棒グラフ(緑)は毎年の値、実線(青)は5年移動平均値、直線(赤):長期変化傾向
これからの変化
- 中国地方で見た場合、大雨や短時間強雨の発生頻度や強さは増加し、雨の降る日数は減少すると予測されます。
- なお、岡山県においてはまれな現象なので、統計的に有意な変化傾向は確認できません。
2℃上昇シナリオによる予測 | 4℃上昇シナリオによる予測 | |
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1時間降水量50mm以上の回数 | 約2.4倍に増加 | 約3.4倍に増加 |
日降水量200mm以上の回数 | 約2.3倍に増加 | 約3.2倍に増加 |
年最大日降水量※ | 約1.2倍に増加 | 約1.3倍に増加 |
無降水日日数 | 有意な変化なし | 約12日増加 |
※1年で最も多くの雨が降った日の降水量
「これからの変化」とは、21世紀末(2076~2095年の平均)の予測を20世紀末(1980~1999年の平均)と比較したものです。
<将来予測について>
この説明では、20世紀末(1980~1999年の平均)と比較した21世紀末(2076~2095年の平均)将来予測を、 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書(AR5)で用いられた以下2つの代表的濃度経路(RCP)シナリオについて示しています。
2℃上昇シナリオ
RCP2.6シナリオでは、21世紀末の世界平均気温が、工業化以前※と比べて0.9~2.3℃上昇する可能性が高いことから、 以下の説明では「2℃上昇シナリオ」と表記しています。これは、パリ協定の2℃目標が達成された世界でありうる気候の状態に相当します。 RCP2.6はIPCC第6次評価報告書(AR6)のSSP1-2.6に近いシナリオです。
4℃上昇シナリオ
RCP8.5シナリオでは、21世紀末の世界平均気温が、工業化以前※と比べて3.2~5.4℃上昇する可能性が高いことから、 以下の説明では「4℃上昇シナリオ」と表記しています。これは、追加的な緩和策を取らなかった世界であり得る気候の状態に相当します。 RCP8.5はIPCC AR6のSSP5-8.5に近いシナリオです。
※1750年より以前の期間を示しますが、世界的な観測が行われるようになった1850-1900年の観測値で代替しています。
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予測と不確実性の幅(陰影)の時系列を、RCP2.6(青)とRCP8.5(赤)のシナリオについて示した。 黒(と灰色の陰影)は、モデルにより再現した過去の推移を示す。 全てのRCPシナリオに対し、2081~2100年の平均値と不確実性の幅を彩色した縦帯で示している。 数値は、複数モデルの平均を算出するために使用したモデルの数を示している。 (出典:図, IPCC AR5 WGⅠ SPM Fig. SPM.7(a)) |