大気追跡風

気象衛星センターでは、「ひまわり」で観測した連続画像から雲や水蒸気の動きを捉え、「大気追跡風」として風向や風速を1時間毎に算出しています。特に海洋上では他の観測値が少ないため、「ひまわり」で得られた大気追跡風は世界中の気象機関で有効に利用されています。

図1に雲パターンの追跡イメージ、図2に大気追跡風の算出イメージを示します。大気追跡風は、時間的に連続した画像を使って同じ雲や雲のパターンを追跡することで、その移動ベクトルを算出します。次に移動距離から速度にするために、画像の時間間隔で移動ベクトルを割れば、雲の移動速度つまり大気追跡風が得られます。図3に大気追跡風の算出例を示します。

図1 雲パターンの追跡イメージ
図2 大気追跡風の算出イメージ
図3 大気追跡風の算出例