赤外画像の特徴

ひまわり8号/9号・AHIの16種類の観測バンドのうち赤外バンドは10種類を占めます。赤外画像は観測された放射エネルギーをほぼ黒体放射であるとみなして輝度温度に変換し、温度分布を画像化したものです。一般に赤外画像を雲解析に用いる場合は、温度が低いほど明るく(白く)画像化しており、雲域は明るく、地表や海面は暗く見えます。

赤外画像は図1のように観測バンド(観測する周波数帯)によって程度は異なりますが、大気中の分子による吸収の影響を受けます。また、各赤外バンドの荷重関数(Weighting function:センサが主にどの高度に感度があるかを示す関数)を図2に示します。

図1 赤外バンド波長(波数)帯における大気中の気体分子による吸収特性。縦軸は透過率、横軸は波数、赤線と最上段の赤字はひまわり 8 号の観測バンドを示す(Clerbaux et al., 2011 に一部追記)。
図2 各赤外バンドの荷重関数(縦軸:気圧、横軸:荷重関数)。