運輸多目的衛星(MTSAT)の運用は終了しました。

アウトガス運用

「ひまわり」の観測機器であるカメラ(イメージャ)の赤外線センサーは、その性能(感度)を一定に保つため、冷却器で常にマイナス200℃に維持(冷却)されています。

しかし、時間の経過とともに、この赤外線センサーの冷却器に汚染物質が付着し、冷却効率が低下することがあります。 冷却効率が低下すると、冷却装置の負荷が増加するため、適宜付着した汚染物質を除去する必要があります。

この対策として、イメージャを内蔵するヒーターで加熱し、そこに付着した汚染物質を蒸発させて除去します。これを「アウトガス運用」といいます。

アウトガス運用では、ヒーターを加熱させて赤外線センサーの冷却器を徐々にマイナス70℃程度まで加温させたのち、再びマイナス200℃まで冷却させます。 このため、この作業には約30時間程度を要します。その間、この衛星による観測を計画的に停止させます。